注文住宅
「真っ白なTシャツが似合う家」
——狭小地で叶えたシンプルで開放的なモダンな住まい
家族ぐるみで交流のあったS様より、「実家の長屋を解体し、その跡地に新居を建てたい」とのご相談をいただいたのが、この家づくりの始まりでした。
敷地は東西に細長く、南向きの住宅が計画できそうな印象でしたが、実際には母屋との距離がわずか3m。加えて、元の長屋が“ウナギの寝床”のように細長い建物だったことから、限られた空間の中で、どのようにお施主様の希望を叶えるかが大きな課題となりました。
玄関を抜けてLDKに入ると、開放的な吹き抜け空間が広がります。母屋との距離を考慮し、冬場でもできるだけ日射を取り入れられるよう、吹き抜けを設けました。明るく気持ちの良いこの空間が、家族が自然と集まる場所になっています。
LDKのメインとなる壁面には、ヘリンボーンの羽目板を施し、空間にアクセントを。シンプルながらも印象的な仕上がりとなりました。
日中は学校や保育園で家を留守にしがちな子どもたちの部屋は、朝日がたっぷり入る東向きに配置。これは「朝の光で一日を始めるのが理想的」という弊社の考えにもとづいたものです。南西側には寝室を、子ども部屋とはファミリースペースを挟んで配置し、プライベートとつながりのバランスを大切にしました。
すべての居室を東または南向きとしたことで、日中は照明に頼らず自然光だけで過ごすことができ、省エネ効果も抜群です。
また、将来的にお子様がもう一人増えた際には、吹き抜け部分を新たな子ども部屋に改修できるよう、あらかじめ梁組や照明、窓の配置を工夫。現在の暮らしだけでなく、未来の家族構成の変化にも柔軟に対応できる設計としました。
デザインは奇抜なものではなく、色数も控えめに。あくまで自然体で暮らせる、まるで「真っ白なTシャツを着た家族が住んでいそうな」おしゃれで飽きのこない住まいを目指しました。
施工情報
| 施工概要 | 注文住宅 |
|---|---|
| 地域 | 下伊那郡松川町 |
| 工期 | 5ヶ月 |
| 建物のタイプ | 二階建て |
| 延床面積 | 110.14㎡ |
| 敷地面積 | 139.50㎡ |
| 間取り | 3LDK |
| 外観の特徴 | タイル張り、塗り壁、ガルバのコントラスト |
| 内装のこだわりポイント | ヘリンボーンのアクセント壁 |
| 設備・仕様 | 第一種換気システム、太陽光発電、ゼロ・エネルギー住宅 |
| 住宅性能数値 | UA=0.47、nAC=2.2、耐震等級3 |
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スタッフコメント
「素材感を活かしたシンプルで居心地のよい空間を」というご要望に応えるべく、自然素材を多用しながらも、過度な装飾を避けたミニマルな空間構成を意識しました。
このお家のテーマでもあった「真っ白なTシャツ」。お引き渡しの際にはみんなで真っ白なTシャツを着て記念撮影したことは良い思い出ですね!
永く快適に、そして飽きずに暮らせる住まいとして、S様ご家族に寄り添う住空間となることを願っています。